京都市の国松法律事務所です。

前回のコラムで、偽装結婚の話をさせていただきました。

今回はその逆の、偽装離婚についてお話ししたいと思います。

 

当事務所は、離婚問題の解決のために、多くのサポートをして参りました。

本来の「離婚」は、双方もしくは片方が離婚したいという意思があっての問題です。

しかし、偽装離婚は、双方に離婚の意思がないのに書面上だけ離婚するということになります。

 

偽装離婚について、「法律上は問題なし」という専門家もいます。

これは、世の中に内縁関係が認められているという理由からです。

でもどうなのでしょうか。離婚したのに今まで通りの生活を続けていく。これは、離婚しなければならない何らかの「理由」があると考えるのが普通です。

 

例えばですが、母子手当もしくは父子手当を受給するためだとか、税金対策であったり、保育園に入園する手段であったりと、その理由は想像してみるといくつか思い浮かびます。

 

このように、何らかの利益を得るための手段として偽装の離婚をすることは、公正証書原本不実記載罪という犯罪になる可能性があります。

実際に処罰されることは少ないかもしれませんが、犯罪になりうることは注意していただく必要があります。

国松法律事務所